今、どうしてもやっておきたいこと。
きっと誰にでも今やっておきたいことってあると思います。
どんなに小さなことでもその人にとってはとても重要だったりする。
僕の病が発病したのはレコーディングの真っ只中でした。
発病後も苦しかったけれども毎日少しづつ積み重ねていきました。
こんな現状の中を生きているミュージシャンはたくさんいます。
今月、僕は肺を3分1程度切除します。
肺を切除せずに完治させるという約束で治療をしてきました。
でも、その約束は命の為に果たすことは出来なくなりました。
今、どうしてもやっておきたいこと。
まだ傷の付いていない今の肺でこの曲を歌っておきたい。
きっと、そう言うと「治ったらいくらだって歌えるよ」と言われるでしょう。
これは誰にもわかってもらえないと思う。
今、この曲を歌わなくてはという根拠のない使命感。
今がその歌をうたう身体細胞になっていること。
確かに苦しいです。
でも、その苦しさよりも記録に残しておきたいものがあるのです。
シンガーってそんなものなのです。