僕に出来ること
天井を眺めています。アイボリーの優しい色彩の天井。
目に映るものはワイスキー色した液体と薄いカルピスのような液体が天井からぶら下がり
細い管を通り僕の身体の中へのみ込まれていく。
肺膿疱(肺の中に膿が溜まり成長していく)への抗菌剤。毎日の点滴です。
約1時間半の点滴が終わると採血。さすがに腕は針がずっと入ったままのような感触。
今僕に出来ること、すべきことはこれしかないのだろうか。
点滴が苦しいのは終わって15分ぐらい経ってから。
身体は鉛のように重く、息苦しく、立っていることは出来ずただただ濁流を流れていく体感。
これが病の身体なんだな、と認めるしかない。
この時は何も考えないことを訓練します。
この状態で物事を考え、判断しようとする力が自分を壊します。
負の思い通りにされてしまう。
身体の中から言語を消します。
苦しかったら言語を消す。
自分を真空のように静める。
今、僕はこれでひとつの苦しみを乗り越えようとしています。
負の思い通りにされてしまう。
身体の中から言語を消します。
苦しかったら言語を消す。
自分を真空のように静める。
今、僕はこれでひとつの苦しみを乗り越えようとしています。